2024/5/18 11:04 AM Category: 株式会社ToCasa 設計士 「河野 和宏のブログ」
こんにちは。
心地の良い五月晴れの日ですね。少し暑いでしょうか?
土浦にある、宿泊体験展示場が7年目になり改修工事をしております。
内容は天井に木質繊維断熱材を入れる工事です。
これは断熱が目的ではありません。蓄熱、蓄冷熱、調湿性に優れたいる為、
夏はさわやかな湿度に、冬は過乾燥を防ぐ効果が期待できると思い、2階の勾配天井部分と
1階の各居室に付加断熱として施工しております。
また、4月以降の物件については、制震ダンパーを全棟標準といたしました。もちろん耐震等級は3(許容応力度計算)は当たり前としてのことです。
今後は、外付加100ミリと、木質繊維断熱材による床付加断熱、階間へ木質繊維断熱材をいれるグレードアップを考えています。
商材については考えるところもありますが、調湿、蓄熱にエネルギーを使わない家づくり、高気密、高断熱のさらに上の快適性を機械に頼らずに、故障のない家本体の部分で達成していく事が出来ればよいと思っています。
基礎断熱にして、床下エアコンというのが流行っているようですが、
ゲリラ豪雨災害が増えることを予測される、(今)どうして機械を床下に入れたりするのでしょうか?
弊社では床でしっかりと、断熱をする方向性は変える必要はないと考えています。
十分に快適ですし、新しいことは30年ぐらいのスパンで経過を観察していく必要があると思うからです。工務店さんによって考え方はそれぞれでしょうが、防蟻の観点からも、施工が甘いと危険な面がある以上は、従来の床断熱でよいかなぁと思います。
高熱費をかけずに、あまり機械に頼らない家造りがしたいです。
TELAの方は外張り付加断熱も木質繊維断熱にして、サッシ木製のトリプルサッシにいたします。
キッチン、洗面台も木製オリジナルにしていきます。
化学製品や機械の数を極力減らすことが、環境に配慮した、健康に配慮した、耐久性に配慮した
、将来解体時のゴミ問題に配慮した、高熱費に配慮した、機械の交換修理が少ないほど経済的にも配慮のできる家かと思います。
茅葺屋根、土壁、木組みの構造、障子、板戸等、日本人は昔から地産地消の持続可能な家造りをしてきました。壊れたらすべて土にかえるのです。
欧州の建築物は石積が多く日本とはかなり違いますね。それはそれで、良い部分もたくさんありますね。
昔の日本家屋では、断熱気密と言いう概念自体は当時は存在はしていないと思いますが、
我々のご先祖様が、地産地消の素晴らしいお手本を示してくださいました。
話は変わりますが、円安ですね、食品、エネルギー等を含めて、建築の材料のほとんどが輸入に頼っていますね。国産の材料をいかに上手に使い設計をしていくか?それを持続可能な形にするか?
【真剣に考える時です。】
法改正、4号特例縮小、省エネ義務化なります。弊社では基本仕様にて十分に設立以来それらの遥か上を行く基準で家造りをしてまいりました。
むしろ、法改正は追い風のようにも思います。
そのうえで、高断熱の計算UA値0.3w以下計測による気密C値0.3㎠以下を十分にクリアしたうえでの、
蓄熱、蓄冷熱、調湿性の向上を目指しております。
ここで、よくよく考えていかなければならない事は
(吸湿、放湿)と調湿は違うという事ではないでしょうか?
断熱と気密をしっかりしたうえで、調湿を施工する、断熱に調湿を頼る考え方は少し疑問がありますね。個別な事には触れませんが、外皮断熱材に調湿は求め無い方がよいかとおもいます。(間違えていたらごめんなさい。)
これからも、色々とやりたい事はありますが、少し進化させるだけでも、知力、気力の消耗は大きいものですね。
人は進化よりも安定を求めるものですね。それでのAIの進化等、お金になる事は信じられない速度にて進化をします。
今の時代は手間のかかる事、時間のかかる事は無駄だと考える事が多いのですかね。
効率は経営としては大切です、、そうしたら伝統とか文化って非効率になるのでしょうか?
効率とお金儲けばかりを考えては、人生はつまらん。
温故知新、先人たちの知恵と努力を、現在の知恵と融合させて、素晴らしい調べを奏でる家造りをしていきたい。
河野 和宏
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